著作全文公開

 

 『環境とエネルギーの経済分析』(鷲田豊明著、白桃書房、1992年10月6日刊)の全文です。発行所にも在庫が無くなっているようなので、ここに公開します。私の学位(博士)論文です。十年以上も前に書いた著作ですが、内容的には今でも先進的で、かつ新鮮です。懐かしいです。
 引用する場合は上記の著作名とこの文書のURLを同時に記載してください。(現在暫定版につき、もともとのTEXコマンドが残っていたり、数式などがうまく表示されていないという不都合があり余す。おいおい直します。)


目次
はじめに

  第1章 定常循環系の理論
   1.1節 成長系から定常系へ
    1.1.1 社会的富と経済成長
    1.1.2 幾何級数的成長への圧力
    1.1.3 動態モデルと成長指向
    1.1.4 持続可能性と経済成長
    1.1.5 剰余としての貯蓄と非成長的投資
    1.1.6 定常系としての経済
   1.2節 持続可能性と循環系
    1.2.1 環境・資源問題と経済循環
    1.2.2 生態循環と経済循環
    1.2.3 価値的循環と経済循環
    1.2.4 経済循環の回復
   1.3節 環境破壊と物質循環
    1.3.1 第一類型:物質循環の直接的破壊
    1.3.2 第二類型:廃棄物による物質循環の破壊
    1.3.3 第三類型:生物濃縮による物質循環の破壊
    1.3.4 生態系の剰余と経済

  第2章 定常循環系と価値
   2.1節 価値と経済行動
    2.1.1 目的と価値
    2.1.2 成長、技術、価値
    2.1.3 資源投入最小化と価値体系
    2.1.4 複数価値体系の同時成立
   2.2節 原油価値による家計支出の評価
    2.2.1 必要原油と原油価値
    2.2.2 必要原油体系の理論的枠組み
    2.2.3 産業連関表の処理
    2.2.4 導出された必要原油量体系の検討
    2.2.5 分析例:自動車と電車
    2.2.6 家計調査項目への対応づけ
    2.2.7 世帯類型別データの分析
    2.2.8 都市階級別データの分析
    2.2.9 必要原油量の要因別弾力性の計測
    2.2.10 市場価格と原油価値

  第3章 定常循環系のモデル分析
   3.1節 定常循環系の技術的条件
    3.1.1 廃棄物の結合生産と再資源化部門
    3.1.2 定常循環系の理論モデルと純生産条件
    3.1.3 定常循環系の資源散逸条件
    3.1.4 資源、廃棄物価値の正値条件と資源散逸条件
    3.1.5 資源転化体系による資源散逸条件の導出
   3.2節 廃プラスチック油化技術の原油節約効率
    3.2.1 廃プラスチック問題
    3.2.2 技術評価の理論的枠組み
    3.2.3 産業連関表の処理
    3.2.4 油化技術の数量的定式化
    3.2.5 油化部門を含まない解
    3.2.6 油化技術による原油節約量
    3.2.7 廃プラスチック油化技術の普及

  第4章 定常循環系とエネルギー
   4.1節 エネルギーと持続可能性
    4.1.1 エネルギー資源と時間認識
    4.1.2 資源賦存量と地球環境
    4.1.3 功利主義と将来割引率
    4.1.4 技術的代替の可能性
    4.1.5 非更新性資源と世代間衡平性
   4.2節 エネルギー資源のプロメテウス条件
    4.2.1 自立的技術体系とプロメテウス条件
    4.2.2 プロメテウス条件の定義
    4.2.3 エネルギー資源と道具
    4.2.4 エネルギー資源の偏在性
    4.2.5 代替可能技術と資源リサイクル技術
    4.2.6 太陽光発電の評価
   4.3節 太陽光発電のエネルギー効率
    4.3.1 エネルギーの回収可能性
    4.3.2 エネルギー回収年の測定法
    4.3.3 太陽光発電システムの技術推計
    4.3.4 エネルギーの間接的総投入量の計算
    4.3.5 太陽光発電システムのエネルギー回収年と評価

<付表>
あとがき

著作全文公開